スペインやイタリアで生産されている飼料作物はアルファルファが大半を占める(EU乾燥脱水飼料作物のホームページより引用)
スペインやイタリアで生産されている飼料作物はアルファルファが大半を占める(EU乾燥脱水飼料作物のホームページより引用)

 スペインとイタリアの飼料団体は10月9~11日の3日間、千葉市の幕張メッセで開催される農業・畜産関連見本市「農業WEEK」にブースを出展する。両国の「乾燥脱水飼料作物」を紹介し、日本での認知度向上を図る。乾燥脱水飼料作物とは、アルファルファやライグラスなどの牧草を専用機械で加熱処理し水分を調整したもの。天日干しと異なり品質が均一なことや、カビや菌類が除去され衛生的な点が特徴で、欧州では広く流通している。

 両国の飼料団体はAEFA(スペイン乾燥脱水アルファルファ製造者協会)とFILIERA(イタリア飼料作物コンソーシアム)。EU(欧州連合)の支援を受け、今年から3年間にわたり日本などアジア4ヵ国で展開する「EU乾燥脱水飼料作物キャンペーン」の一環として、農業WEEKにブースを出展する。両団体がこのイベントに参加するのは今回が初めて。ブース番号は12―32で、各団体の担当者も来日する。

 日本が輸入している粗飼料は年間約180万㌧。生産国は米国が60%、豪州が25%、カナダが10%を占め、スペイン、イタリア産はともに2%弱しかない。ただ、米国産などはここ数年、価格が高騰しており、日本の酪農経営を圧迫する一因となっている。こうしたリスクを回避するためには調達先の拡大が必要で、欧州産も今後、選択肢の一つとして浮上する可能性がある。

 EU乾燥脱水飼料作物や農業WEEK出展ブースに関する問い合わせは、今回のキャンペーンの専用メール(japan@eufodder.com)まで。事前に連絡すればブースでのミーティングも予約できる。乾燥脱水飼料作物の詳細な情報は専用ホームページでも発信している。